≪ テブナンの定理 ≫
◎ テブナンの定理
(鳳-)テブナンの定理とは、多数の電源を含む電気回路に負荷を接続したときに得られる電圧や、負荷に流れる電流を単一の内部抵抗のある電圧源に変換して求める方法である。
この定理を用いることで、直流・交流に関わらず電源と抵抗によって構成される回路は、理想電圧源+抵抗1つという単純な構成と等価で考えることが出来る。

実際に定理を適応する手順は以下のとおりである。
@ 等価電圧源の内部抵抗R0を求める。(R0は電源を除いた場合の合成抵抗に等しい。)
※ ここで、電源を除く場合、電圧源の場合は短絡、電流源の場合は開放して考える。また、導線と抵抗の並列部分では抵抗側に電流が流れないと見て0Ωとして扱う。
A 等価電圧源の電源電圧V0を求める。(V0は端子間を開放として考えた時の端子間の電位差に等しい。)
※ ここで、開放端と直列になっている抵抗は全て電流が流れない部分(=電位差を生じない)として扱い、導線とみなす。それ以外の場合は分圧を利用して抵抗値から電位差を求める。以下に具体例を示す。

手順@より、電圧源を短絡した回路(a)を、手順Aより端子間を開放とした回路(b)を考える。
(a)より、R0は単純に合成抵抗と考えられるので、

(b)より、R3は開放端と直列だから導線として考えると、分圧の法則より、

このように(c)の形の等価回路として考えることが出来る。