≪ 三平方の定理 ≫
◎ 三平方の定理とは

三平方の定理(ピタゴラスの定理)

定理: 任意の直角三角形において、斜辺の長さの自乗は他の2辺の長さの自乗の和に等しい。

 三平方の定理(=ピタゴラスの定理)は、直角三角形(直角=90°の角)について成り立つ辺の長さに関する定理である。
以下に直角三角形の例を示す。


上図のように斜辺の長さをc、他の2辺の長さをそれぞれa、bとすれば、三平方の定理は以下の式で表すことができる。
三平方の定理の式による表現
=a+b   (cは斜辺)

この定理を使えば、直角三角形の辺の長さの内、2つがわかっていれば、残りの1つを計算して求めることができる。
(ex) 以下の図において、辺xの長さを求めよ。


  斜辺の長さが3なので、三平方の定理より、
  3=2+x
⇒ 9=4+x
⇒ x=9−4
⇒ x=5     ∴ x=√5

◎ 直角三角形の比
直角三角形の中には、直角以外の角度の大きさがわかれば、3辺の長さの比がわかるものがある。以下にその例を示す。


上図(b)と(c)は向きが異なるだけで同じ三角形であるから、実質2つを覚えて置けば良いことになる。
これらの図が表しているのはあくまでも辺の"比"であるから、実際にこれを使って問題を解くためには、内項・外項の積を利用することになる。
内項・外項の積
比の等式A:B=C:D が成り立つ時、BC=ADである。
ここで、BCを内項の積、ADを外項の積と呼ぶ。

※ 三角形の内角の和は180°である。

三平方の定理では三辺の内、2辺の長さがわからなければ残りの辺の長さを求められなかった。
しかし、辺の比を使えば、1辺と1角がわかれば残りの辺が求められる。